<チアガールのお仕置き(2)>
第1章 K大学チアリーダー部
有森奈穂子は、お嬢様学校で有名な田園調布にある有名私立女子高を卒業、
K大学文学部に入学、現在は応援団のチアリーダー部に在籍する1年生です。
美人で背も高くスレンダーな抜群のスタイル・美脚の持ち主なので1年生ながら
男子学生の注目の的、現在30人いるチアリーダー部員の中では3年生松嶋典子
とチア人気ナンバー1の座を争っています。
3年生松嶋典子は1年生の指導管理責任者である新人監督を務めていますが、
面倒見も良く下級生の誰にでも慕われる存在です。松嶋典子はファッション雑誌
のモデル経験もあり、自他共に認める美貌とスタイルの良さで昨年まで断トツの
チア人気ナンバー1の座に君臨していました。しかし、今年は男子学生たちの
熱い視線が松嶋典子だけに集中することはなく、1年生有森奈穂子にも注がれ、
人気を二分していました。
K大学応援団のチアリーダー部は体育会に属しているので上下関係に厳しく、
特に幹部と呼ばれる4年生は神様のような絶対的な存在です。したがって、下級
生は4年生の命令には絶対服従で逆らうことはもちろん許されませんでした。
K大学応援団のチアリーダー部は毎年いろいろなスポーツの応援に駆けつけま
すが、メインはやはり春と秋に神宮球場で行なわれる六大学野球リーグ戦です。
K大学野球部は最近低迷が続き5年間優勝から遠ざかっていましたが、4年生に
とって最後になる今年秋の六大学野球リーグ戦でK大学野球部は優勝戦線に残り、
土曜日の1回戦と日曜日の2回戦に連勝すれば優勝、しかし1敗すると優勝を逃す
というスリリングな状況で最終週の試合を迎えました。
そして、土曜日の1回戦は10対0で大勝し、日曜日の2回戦も3対0でリードを
保ち9回裏ツーアウト、ツーストライク、あと一球でついに4年生にとっては念願の
初めて味わう優勝というところまで来ました。満員に膨れ上がった三塁側K大学の
学生応援席とK大学OBが詰め掛けた一般内野席の観衆が全員総立ちで優勝の
瞬間を待ちわびるなか、最後の一球が投げられました。白球が投手の手から放た
れると同時に気の早いK大学の学生応援席からは何本もの紙テープが投げられ
ました。
『カキーン!』………しかし、無情にも白球は皮肉にもレフト側外野席(超満員の
内野応援席に入れなかったK大学の学生応援席)に飛び込みました。なんと
ビックリ逆転満塁サヨナラホームランとなり、試合は3対4でK大学の負け、土壇場
で勝利の女神に見放され優勝を逃したK大学は一瞬のうちに天国から地獄に
突き落とされ、満員に膨れ上がったK大学の学生応援席とK大学OBが詰め掛
けた一般内野席の観衆は皆呆然自失、目の前で起きた悪夢のような出来事が
信じられないようでした。