第2章 4年生最後の試合に遅刻する奈穂子
そして、一夜明けた今日月曜日は1勝1敗となったので3回戦が行なわれます。
4年生にとっては学生生活最後の試合となるので感慨深いものがありますが、優勝
を逃した後の消化試合で月曜日ということもあってか、開門時刻の10時の段階では
K大学の学生応援席にはわずか5人の観衆しか入っていません。その5人の男子
学生がなぜ試合開始の3時間も前から来ているかというと、純粋な野球応援が目的
ではなく、メイン台の上で踊るチアリーダーを一番近いところで見るために学生応援
席の最前列を確保するのが目的でした。その5人はチアリーダー美脚フェチマニア
のグループで、特に有森奈穂子と松嶋典子の二人の長くてスレンダーな美脚がお
目当てでした。
今日の試合開始は13時、K大学チアリーダー部員の集合時刻は1年生・2年生・
3年生が9時、4年生が10時なのですが、有森奈穂子が球場に着いたのは10時5
分、集合時刻に1時間以上も遅刻してしまいました。
球場の更衣室であわててチアリーダーのコスチューム、すなわち上半身は白の
スポーツブラに青のノースリーブベスト、下半身は純白のアンダーショーツ、透きと
おった肌色のパンスト、青ブルマー(正式にはコスチュームパンツ、略してコスパン
と呼ぶことが多い)、白い超ミニスコートに着替えた有森奈穂子が球場三塁側スタ
ンド下のK大学チアリーダー控室のドアを開けた時には、新人監督の3年生松嶋
典子を中心に1年生・2年生・3年生のミーティングが行なわれている最中でした。
有森奈穂子は神妙な顔で松嶋典子に謝りました。
有森奈穂子「すいません、遅刻してしまいした。許してください。」
松嶋典子「奈穂子、今何時だと思ってるの?1時間以上も遅刻するなんてたるんで
るわよ。遅刻の罰として今すぐ机の上に正座しなさい!」
他のチアリーダー部員が全員椅子に座っている中で、有森奈穂子だけが一人
机の上に正座した状態でミーティングが続けられました。4年生幹部6名は特別
控室で雑談していましたが、チアリーダー部最高責任者の部長である4年生関口
由美子が1年生・2年生・3年生のミーティングが行なわれている控室のドアを開け
て入ってきました。正座状態の有森奈穂子を除く部員全員が一斉に立ち上がって
直立不動で「こんにちは。」と大きな声で部長・関口由美子に向かって挨拶しました。
関口由美子は笑顔で「今日は私たち4年生にとっては最後の試合だから、気合を
入れてよろしく頼むわね。」と一言だけ言って戻ろうとしましたが、机の上に正座状態
の有森奈穂子の姿が目に入ったので新人監督の3年生松嶋典子に尋ねました。
関口由美子「奈穂子だけ机の上に正座してるけど、どうかしたの?」
松嶋典子「奈穂子は今日1時間以上遅刻した罰として机の上に正座させています。」
関口由美子「何ですって、1時間以上遅刻ということは4年生幹部より遅く来たって
ことね。昨日の悪夢のような負け方で優勝を逃して気が抜けたかもしれ
ないけど、私たち4年生にとっては最後になる思い出の試合の日に1年
生が4年生幹部より遅く来るなんて絶対に許しません!正座なんて甘い
罰だけで許されると思ったら大間違いよ。奈穂子にはもっと厳しい罰を
与えてあげるから覚悟しなさい!
典子、30分後の11時にメイン台のところへ奈穂子を連れて来てちょうだ
い。メイン台の上でお客さんが見ている目の前で“公開お仕置き”よ!」
関口由美子は先程の笑顔で優しい口調から一転、鬼のような厳しい表情で一気
に怒鳴りまくると、ドアをバタンと強く閉めて控室を出ていきました。
奈穂子は正座したまま30分間、部長・関口由美子が言った“正座よりもっと厳しい
罰”“公開お仕置き”が何を意味するのか考えていましたが不安な気持ちで一杯で
した。30分が経過し、新人監督の3年生松嶋典子は「奈穂子、約束の11時になった
から行くわよ。」と言うと有森奈穂子を連れてメイン台のところへ向かいました。